続・日本のアパレル市場の変化、1990-2017

(このエントリーは、2018年3月5日付「日本のアパレル市場の変化、1990-2017 」の続きである)

 

『日経』2018.12.8朝刊によると、日本の衣料品の国内供給数量は1990年に11.54億点だったものが、2017年に27.98億点に増えたという。上記の2018年3月5日付エントリーで参考にした『日経』2017.12.30朝刊によると、2017年の供給数量は、1990年と比較して2倍の37億点だったということなので、随分と違うことになる。

 

それはともかく、この2017年の供給数量27.98億点という数値も曲者だ。というのは、2017年の実際の消費数量は、13.43億点だとされているからだ(差分は売れ残り)。また、1990年時点での消費数量は11.54億点だったという。

 

ということは、『日経』2017.12.30付朝刊での、「国内アパレル市場は1990年から直近に15兆円から9兆円に規模縮小」という金額の数値は正しいとすると、衣料品の消費単価(実際に売れたものの単価)の平均は、

1990年:12998円(=15兆円÷11.54億点)→2017年:6701円(=9兆円÷13.43億点)

ということになる。

 

前回のエントリーでは供給数量ベースで計算していたので単価が1/4に激減したとしたが、これは不適切だった。この『日経』2018.12.8朝刊に紹介されている消費数量ベースで考えるならば、衣料品の消費単価の平均は、この間に約半額になった、というべきだろう。