岩波書店の書籍の質が低下?

最近、岩波書店の社会科学系(経済系)の書籍の質の低下が著しいと感じる。「何でこんな本が出るのか」という、わけの判らない本が出てくるのである。明らかに間違ったことがたくさん書かれている質の低い洋書の翻訳書が出ることもある。案の定、その本は売れていない。担当の編集者の質が下がってるのではないか。


最近、自分は、岩波の新刊書籍については、「あとがき」で編集者をチェックすることにしている。というのも、同社の特定の編集者が手がけた書籍に、「ハズレ」が多いような気がしているからである。後藤郁夫氏が名古屋大学出版会に在籍していた時の同氏が出がける書物は、出る本出る本みんな賞を取るのではないかと思うぐらい、すばらしかった。なにしろ、そんじゃそこらの大学の教授よりも、後藤氏のほうがよほどアカデミックな議論に精通しているのである。書籍のクオリティは、編集者が誰かによって決まるという部分がかなりある。自分も、編集者の端くれとして、これは自信をもって断言できる。