みずほの誤発注

(2005/12/9PM15:38)
どさくさに紛れて大量に買いを買いを入れていたのは、モルガンでした。みずほ証券はモルガンに土下座して株券を調達することになるんでしょうか。

モルガン・スタンレージェイコム株を大量保有
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20051209AT3L0906509122005.html

ジェイコム株、みずほ証券が全額買戻し終えるまで解決するまで、売買停止継続かもしれない。


(2005/12/9AM1:21)
推測に誤りがあったので、タイトルを訂正します。損失は270億円+α。みずほ証券の資金繰りに問題はないそうです。以下は、推測に誤りのあった最初のエントリーです。一応残しておきましょう。それにしても、あなおそろしや。。。

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ベアリングス銀行と同規模の、みずほ証券の損失額?」
ジェイコム株「61万円1株ウリ」を「1円61万株ウリ」と誤発注したのは、みずほ証券だった。
一般投資家の注文は、証券会社のシステムによって与信枠を超えた分ははじかれる(エラーになる)のだが、「証券取引所は証券会社に対して与信枠を設定するということはしていないために、このような誤注文が起こってしまう」という。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051208-00000015-tcb-biz&kz=biz


こうして、みずほ証券は事実上、ジェイコム株にストップ安値の57万2000円で(たぶん)、「60万9999株」の空売りをかけてしまったことになる。つまり、572000*609999=3489億1942万8000円の空売り玉を建ててしまったことになる。ちなみに今日のジェイコム株の終わり値は、772000円。したがって約定価格が57万2000円だったとすると、一株あたりの損失は200000円。たぶんある程度は買戻しをしていると思うが、話を簡単にするために「60万9999株」そのまま抱えたとすれば、200000円*609999株=1219億9980万0000円という、いやはや驚き!!!の含み損。


そこで次なる問題は、みずほ証券がこの損失に耐えられるのかどうか。同社のホームページで公開されている2004年度単体決算報告書によれば、平成17年3月期の単体決算では、営業利益は405億4900万円。つまり損失額の1/3でしかない。ヤバイではないか。
http://www.mizuho-sc.com/ja/corporate/financials/pdf/20050428_01.pdf


そこでさらに「貸借対照表」を見てみると、同社の場合、資本金が1951億円、資本剰余金が1252億円程度ある。自分は財務の専門家ではないので判らないのだが、資本剰余金で埋め合わせるのかなぁ。


ところで、ベアリングス銀行はニック・リーソンのトレーディング失敗で倒産したが、あのときの損失は8億6000万ポンド(約1380億円)。へ?みずほ証券の損失額とほぼ同じ規模で倒産していたのか・・・。誤発注トレーダーは、おそらくクビになるのだろうが、みずほ証券の社内でも、いまごろ緊急役員会でも開かれて対応策が協議されているんだろう。


ちなみに、ジェイコム株、総発行済み株数が1万4500株。どう考えても「受け渡し不能」になりそうだが、さあどうなるか。もしみずほ証券が、時間をかけてジェイコム株を市場で買い戻ししていくならば、明日から「連続ストップ高踏み上げ大相場」入りかもしれない、よくわからないけど。


ただちょっと気になるのは、これでみずほ証券が損失を埋めるために市場でバンバン株を売り出すと、当然、全体相場も下げるだろうから、信用取引追証を食らう個人投資家が続出し、売りが売りを呼ぶかたちになって、大暴落する可能性があるかもしれない、ということだ。


余談だが今日は12月8日。1941年の今日は日本が負け戦に突入していった年でした。