暑い夏、寒い相場

一応個室になっている仕事場には、空調器具として家庭用エアコンが設定されているが、これの設定温度を最低に(16度)、風力を最大に(強)してギンギンに冷やしても、部屋の温度はじっとりと上がり、28.5度とかになっている。ちなみにエアコンのフィルター掃除はつい2週間ほど前にやってある。労働安全衛生法の事務所衛生基準規則では、室温を28度以下にしないといけない、となっているから、こういう「効きの悪い」エアコンしか備え付けてくれない私の職場の使用者は、厳密に言えば労働安全衛生法を犯している、ということになる(笑)。まあそれぐらい暑いという話。


他方の相場であるが、こちらは極寒。日経平均が874円安って・・・こんな下げは初めて見た。取引高急増で東証の取引全面停止を招いたライブドアショックのときでさえ、MAXで750円安ぐらいだったから、そのすごさがわかる。日経の報道によると、2000年の4月に1426円安というのがあって、それ以来の下げ幅とのこと(このときは、ザラ場でMAX1830.81円安まで行っている)。今日は日経が号外を出したが、株価の暴落で号外が出たというのは個人的には記憶にない。


だいぶ下げてきたので、ここからは「短期的には」下げてもNK14900円ぐらいが底だろうと思いたいが、そこからどれだけ戻すかはわからない。いずれにしても、寝ぼけたことを言っている尾身大臣はしっかりと反省するように。


(追記)
225平均でみると、過去にはこんな暴落があった(出所は、『読売新聞』2000年4月17日夕刊)。こうやって見るとブラックマンデーはすごかったんだな・・・。大半はバブル崩壊直後のことで、株価水準が違うとはいえ、1990年には1000円超の下げが何度もあったのだ。ちなみに今回は5.4%の下げだから、率では結構な記録である。

   《平均株価(225種)の過去の下落幅》(終値ベース)

    年  月  日    平均株価     (額・円)  前日比(率%)

 1 87.10.20 21,910.08 −3,836.48−14.90

 2 90. 4. 2 28,002.07 −1,978.38 −6.60

 3 90. 2.26 33,321.87 −1,569.10 −4.50

 4 90. 8.23 23,737.63 −1,473.28 −5.84

 5 91. 8.19 21,456.76 −1,357.61 −5.95

 6 90. 3.19 31,263.24 −1,353.20 −4.15

 7 87.10.23 23,201.22 −1,203.23 −4.93

 8 90. 2.21 35,734.33 −1,161.19 −3.15

 9 90. 8.13 26,176.43 −1,153.12 −4.22

10 90. 9.26 22,250.62 −1,108.70 −4.75


(追記2)
日本経済新聞』8月17日朝刊より

相場の見通しは?
(9月末までの予想レンジ)
日経平均
1万5500―1万7500円
 市川真一氏(クレディ・スイス証券チーフストラテジスト)
 投資家はリスク資産への警戒を強めているが実体経済への影響は限定的。水準は割安で買いの好機
1万5500―1万6500円
 宮島秀直氏(リーマン・ブラザーズ証券チーフストラテジスト)
 ヘッジファンドの持ち高整理は9月末まで続く。1万5500円では国内外の投資家の買いも
1万6000―1万8000円
 糸島孝俊氏(三菱UFJ投信チーフファンドマネジャー)
 相場はほぼ底を打ち、好調な企業業績を支えに右肩上がりの展開
1万5000円台後半―1万6000円台後半
 小橋裕一氏(大和住銀投信投資顧問執行役員
 欧米の中央銀行が緊急利下げなど大胆な政策をとらない限り日本株も下値模索の展開

4人が4人ともみんな、予想が掲載されたその当日に、裏切られてしまっている。こういう現実を見て、「エコノミストという連中は、いいかげんなことばかり言いやがって」と思うか、「予想というものは、しょせんは当たらないものだ」ととらえるか。前者の人は、こと相場を張ることに関する限り、ちょっと危険だと思う…。