大学を辞め、文筆一本に入った学者

出社が楽しい経済学』でおなじみの吉本佳生氏は、2009年3月末で南山大学を辞めて、文筆一本に入っていたらしい。
http://yoshimoto-yoshio.cocolog-nifty.com/blog/2009/03/12-0d21.html
https://nzn.jim.nanzan-u.ac.jp/rd/search/researcher/019117/profile-j.html


聞くところによると、野田宣雄氏(政治史)が京都大学を定年退職したのち、南山大に勤めるようになったら、原稿の注文がガタっと減ったそうで、野田氏は「自分が、いかに『京都大学教授』という肩書きで売れていたか、京大を退職してよくわかった」と周囲に漏らしていたそうである。


また、伊東光晴氏(経済学)の場合も、文筆一本で食っていこうとして大学を辞めたが、たちまち生活が立ち行かなくなって、大学に復帰した、というような話を耳にしたこともある。


いずれも、組織人としての肩書きが、執筆の注文依頼に大きく影響しているという話なのだろうと思う。そういう意味で、吉本氏の今後の挑戦を、見守りたい。