- 作者: 堤未果
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2008/01/22
- メディア: 新書
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ハリケーンという自然災害に遭遇したにもかかわらず政府による支援もなく生活が破綻してしまった者、高騰する医療費によって破産してしまった者、高等教育を受けるために高い学費をローンで支払ったにもかかわらず就職口が見つからず借金に苦しむ者、不法移民の二世など、経済的に困窮した者が生活苦から、米軍に入隊したり民間軍事会社の派遣社員となってイラクに派遣されていくメカニズムをリアルに描き出している。「テロとの戦い」とは、最低限の生活水準さえ保証しない新自由主義が意図的に作り出した貧民を軍(と民間軍事会社)が回収=収容することによってはじめて、遂行可能となるものであるらしい。