三大会員制情報誌(『選択』『フォーサイト』『FACTA』)を評価する

会員制情報誌というものがある。ボリュームの割に値段が高い、その代わりに広告はあまりない、読者を選ぶので店頭販売をせず年間購読制になっている、といった点が特徴で、『選択』『フォーサイト』『FACTA』が三羽烏と思われる。


さていままで1年間、『フォーサイト』を購読していたが、購読契約が切れたので、『FACTA』を購読してみることにした。「『選択』は、内紛でスタッフが抜けて、クオリティーが落ちてきた」という声があったことと、「そこから抜け出した一派が創刊したのが『FACTA』だ」と聞いていたのが、『選択』ではなく『FACTA』を購読してみることにした理由である。


が!

購読初回号が届いて一通り読んでみたが、一言で言うと「期待はずれ」である。「読ませる」記事が非常に少ないのである。『フォーサイト』にも「なんじゃあこれは」という記事もある(つまり玉石混交の「石」がある)のだが、『FACTA』はその比率が高い(つまり「石」が多い)。

また、『FACTA』は『フォーサイト』と違ってドメスティック情報中心である。自分としては、国内のレア情報よりも、新聞に出ない海外の情報を多く知りたいのだが、こうした類の記事は、編集部の記者が直接海外を回って取材しているのみならず、その取材過程で記者が海外在住の執筆者を常に発掘し続けている『フォーサイト』のほうが優れている、と言わざるをえないようだ。逆に日本の闇社会とか権力の裏といったようなニュースを知りたい向きには、『選択』や『FACTA』のほうが向いているのかもしれない。

さらに、『FACTA』は『選択』同様に白黒印刷なのもいただけない。『フォーサイト』は少しカラーが使われているのに・・・。


というわけで、やはり『フォーサイト』の購読を継続することに決めた。『FACTA』の年間購読契約(12000円)をしてしまったことが悔やまれるが、こういうことは、購読契約をして、直接手にとってみないと、わからないので、「授業料」だと思うしかない。年間購読制なので、来年末まで『FACTA』はあと11冊送られてくることになるが、もしこの雑誌を購読したいという人がいたら、購読権を割引価格で譲りますので、連絡して下さい。購読契約は済ませてあるので、雑誌の送付先だけを変更するというカタチで対応することになります。