読了『アフリカ』

アフリカ―資本主義最後のフロンティア (新潮新書)

アフリカ―資本主義最後のフロンティア (新潮新書)

ついこの前まではアパルトヘイトで虐げられていたが、最近多少豊かになってきた南アフリカの黒人が、同国に移民としてやってくる貧しいジンバブエ人の黒人を経済的に搾取してビジネスを成功させている、そして他方で職を奪われた南アの黒人がジンバブエの黒人を憎悪する様を描いた第6章を読み、なんとも悲しく思う。資本の論理といってしまえばそれまでかもしれないが、資本の論理が人々を分断していくという世界中で繰り広げられてきたことが、ここ南アでも確かに起こっている。