「軍事的に沖縄でなくていいが、政治的に沖縄が最適の地域だ」

森本敏防衛相は25日の記者会見で、在日米軍海兵隊施設について「軍事的に沖縄でなくていいが、政治的に沖縄が最適の地域だ」と語った。海兵隊が地上、航空、支援各部隊一体で動くためには「日本の西半分のどこか」にまとまっていればいいと説明。そのうえで「全て兼ね備えた状況を政治的に許容できるのは、沖縄しかない」と述べた。

朝日新聞http://www.asahi.com/politics/update/1226/TKY201212260359.html

発言の良し悪しは別として、「沖縄=戦略的要衝」論が、防衛大臣によって明確に否定されたことの意味は、決して小さくない。地政学的に海兵隊は沖縄でないといけないという議論は成立しないのだが、この成立しない議論に嵌ってしまい、「沖縄の海兵隊は抑止力」論を延々と繰り返しているのが、大手マスコミである。

 防衛省が2011年12月に在沖米海兵隊の駐留意義などをまとめた冊子「在日米軍海兵隊の意義および役割」では、沖縄が朝鮮半島台湾海峡など潜在的紛争地域やシーレーンに近く戦略的要衝に位置するとして、「地政学的」な理由で在沖海兵隊が駐留していると説明している。現職大臣である森本氏の発言は、県内移設の理由として日本政府がこれまで主張してきた沖縄の地政学的な優位性を否定するものだ。

琉球新報http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-200735-storytopic-3.html