メモ(中国と西欧の農業)

「長江デルタの土地生産性は、日本の例外的な地域を除いて、どこよりも高く、イングランドのおよそ9倍であった。こうして、同デルタの総要素生産性もまた、際立って高く、19世紀に工業化を達成したヨーロッパ諸国のそれより上にあった。(中略)こうした点から、工業化の前提条件は農業の生産性にあり、高い農業生産性こそが、労働力と資本を農業以外の目的のために解放し、食糧を維持する賃金コストを低く抑えるのだという、いわゆる「農業=基底主義(agrarian-fundamentalism)は支持しえない」。

ケネス・ポメランツ『大分岐』名古屋大学出版会、pp.1-2より。

そんなーーー。
平野克己氏の一連の議論とは、真っ向から衝突してしまう、ではないか。