メモ(単収、灌漑・土地改良、改良品種の採用の伸び方)

○世界各国の穀物(特に米)の単収の伸び方、灌漑・土地改良の伸び方、改良品種の採用の伸び方の歴史的経緯とデータ

・日本、インドネシア、フィリピン、台湾、朝鮮・韓国での単収と灌漑の伸び方→速水佑次郎『開発経済学』新版、創文社、2000年、pp.96-107。


・日本、台湾、朝鮮・韓国、フィリピンでの単収と灌漑の伸び方→速水佑次郎・神門善久『農業経済論』新版、岩波書店、2002年、第4章。
*台湾、朝鮮での灌漑の整備は台湾で先行し、朝鮮は少し遅れたこと、それゆえに単収の伸びも、台湾のほうが先行したことが、紹介されている(pp.115)。


・日本、タイ、フィリピン、ビルマ仏印、マレー、蘭印、台湾、朝鮮、中国での単収の伸び方→下村恭民「農業生産力から見た東南アジアの開発初期条件」『国際開発研究』第25巻第1・2号、pp.139-145(自給率のデータもあり)。


・フィリピン、スリランカでの単収と灌漑比率と改良品種の伸び方→菊池眞夫「緑の革命と灌漑:アジアとサブサハラ・アフリカ」日本農業研究所編集『世界の米需給動向と主要諸国の関連政策:世界の米需給動向と政策研究会報告』(日本農業研究シリーズNo.18)、2012年、pp.21-56。
*「改良品種の導入に先立ち灌漑比率の上昇が始まっている」(pp.37-38)、「灌漑面積の増加がより大きな稲生産量の増加をもたらす」(p.38)、「灌漑発展→改良品種普及→肥料増投という、モンスーンアジアにおける典型的な稲作発展経路」(p.38)、「途上国の灌漑投資は、(中略)太宗は世銀やアジア開発銀行等の国際援助金融機関の融資やUSAIDやJICAのような先進国の国際援助機関の支援によるもの」(p.40)、「国際米価水準の高騰傾向が灌漑投資を誘発し、それが改良品種の導入、肥料の増投を準備した」(p.41)、「いったん建設された灌漑システムはシステム運用のための維持管理費(O&M)を必要とし、また建設から時間が経てば、システムの大修繕、近代化が必要」(p.41)、「灌漑は先行条件的重要性を持つ」(p.50)。