メモ(東南アジアでの稲作水田開発と灌漑整備の歴史的経緯)

○東南アジアでの稲作水田開発と灌漑整備の歴史的経緯(「開かれた農村社会」にも関わって)

→タイ、ビルマミャンマー仏印ベトナム、蘭印=インドネシアでの大規模な灌漑・排水事業について、下村恭民「農業生産力から見た東南アジアの開発初期条件」『国際開発研究』第25巻第1・2号、pp.139-145、では、19世紀以降の下記のことについて、言及がなされている。
チャオプラヤーデルタのランシット地帯の排水運河建設・灌漑事業
ビルマ運河条例下での灌漑用水、築堤工事
メコンデルタでの多数の運河開削・排水事業による水田面積の急増
・オランダの近代技術によるジャワでの科学的灌漑の推進


抜粋:
「このような戦前の経験は、戦後の精力的なインフラ整備の苗床であったといえる」。「1938年度のビルマの灌漑面積は総耕地面積の8.5%」、「ジャワの水田における『科学的灌漑』普及率(1940年)は42%」、「台湾の田畑の灌漑率(1941年)は62%」(下村論文、p.143)。