メモ(抜き書き)

自らを取り巻く自然の制約を受けていることは、現代先進国経済を論ずる場合にはほとんど無視されている。しかし、それは、科学技術の応用が資源の希少性の制約から個々人を解放しているように見えるので、その重要なことが大半の論者によって捨象されているにすぎない。間接的には先進国における人びとの暮らしも自然の制約を受けていることを忘れてはならない。

高橋基樹『開発と国家』勁草書房、2010年、p.88。